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平成17年度社会保険庁概算要求の概要

● 各特別会計の要求額

  (歳入)   (歳出)   (収支差)
○厚生保険特別会計   52兆3,923億円   52兆4,579億円   ▲656億円
○船員保険特別会計   667億円   660億円   8億円
○国民年金特別会計   24兆6,564億円   24兆7,276億円   ▲712億円

合計   77兆1,154億円   77兆2,515億円   ▲1,360億円
 ※児童手当勘定分を除く

(1)国庫負担の要求額

平成16年度予算額
6兆8,487億円
平成17年度要求額
7兆2,289億円
差引増額
3,801億円
※児童手当国庫負担金を除く。
  • 年金事務費相当分財源については、別途事項要求。
  • 「国民年金法等の一部を改正する法律」(平成16年法律第104号)附則第15条に基づく国庫負担割合の引き上げに係る経費については、別途事項要求。
  • 年金を受給していない障害者の給付金制度(国会継続審議中)に要する経費については、別途事項要求。

(2)各勘定別歳入・歳出・収支差

  歳入 歳出 収支差
厚生保険特別会計 52兆3,923億円 52兆4,579億円 ▲656億円
[児童手当勘定含む] [52兆8,580億円] [52兆9,235億円] [ ▲656億円]
健康勘定 8兆9,091億円 8兆9,091億円
年金勘定 38兆6,017億円 38兆6,017億円
(繰上げ償還分を除く) ( 34兆1,825億円) ( 34兆1,825億円) ( −)
業務勘定 4兆8,815億円 4兆9,470億円 ▲656億円
(繰上げ償還分及び
児童手当拠出金収入分を除く)
( 3,301億円) ( 3,957億円) ( ▲656億円)
[児童手当勘定] [ 4,656億円] [ 4,656億円] [ −]
船員保険特別会計 667億円 660億円 8億円
国民年金特別会計 24兆6,564億円 24兆7,276億円 ▲712億円
基礎年金勘定 17兆7,864億円 17兆7,864億円
国民年金勘定 6兆4,683億円 6兆4,683億円
(繰上げ償還分を除く) ( 6兆1,876億円) ( 6兆1,876億円) ( −)
福祉年金勘定 182億円 182億円
業務勘定 3,836億円 4,547億円 712億円
(繰上げ償還分を除く) ( 1,029億円) ( 1,741億円) ( ▲ 712億円)
合計 77兆1,154億円 77兆2,515億円 ▲1,360億円
[児童手当勘定含む] [ 77兆5,811億円] [ 77兆7,171億円] [ ▲1,360億円]
(注1) 厚生保険特別会計及び国民年金特別会計の業務勘定が歳入不足の形になっているのは、社会保険事務費財源分であり、予算編成過程で検討。ただし、健保事務費財源分については、要求時には、健康勘定より243億円を受け入れている。
(注2) 上記表中における計数はそれぞれ四捨五入によっているので端数において合計とは合致しないものであり、整理上変動が有り得る。


● 平成17年度社会保険庁予算概算要求における重点事項

  年金制度等の安定的かつ効率的な事業運営を確保するため、社会保険庁改革を推進する。

I.事業運営の重点施策 II.業務の見直し III.経費の節減 IV.その他


I.事業運営の重点施策

○未納保険料の収納対策

136億円

国民年金・・・ 平成19年度に収納率80%に改善するための計画的数値目標を着実に達成

・国民年金推進員
72億円→81億円

 国民年金保険料の未納者に対する戸別訪問による国民年金制度の周知、各種届出の指導及び相談、国民年金保険料の納付督励及び収納、国民年金保険料の口座振替の促進等を行う国民年金推進員を増員し、国民年金保険料の収納体制の強化を図る。

(設置人数)2,566人→3,136人


・国民年金保険料の納付状況証明書
11億円→13億円

 国民年金保険料の新たな収納対策として、納付意識の徹底を図るという観点から、第1号被保険者に対して保険料の納付状況のお知らせを行う。
 なお、当該証明書は口座振替者などの領収済通知を兼ねる予定であり、これによって、口座振替者への領収済通知を廃止するとともに、平成17年度から予定している「年金加入状況の被保険者への通知」と発送時期が重なる分については、併せて通知する予定としている。

(対象者数)17,075千人→18,867千人


・催告状の発送
17億円→23億円

 国民年金保険料が一ヶ月でも未納となった被保険者に対し、国民年金未納保険料納付勧奨通知書(催告状)の送付による納付督励を実施する。

(対象者数)27,018千人→35,768千人


・電話納付督励の実施
18億円→15億円

 催告状を送付しても未納となっている国民年金保険料を納付しない者に対し、電話により当該未納となっている国民年金保険料の納付督励を実施する。

(対象者数)3,373千人→2,646千人


・業界団体への保険料収納業務の委託
1億円→5億円

 商工会及び農協など法人格を有する団体への保険料収納業務の委託を行う。

(対象者数)72,000人→340,000人

○未加入適用対策

22億円

国民年金・・・ 早期に国民年金未加入者の解消を図る。

・未加入者対策
1億円【新規】

 国民年金の加入手続をしていないために、国民年金制度の未加入者(20歳到達時を除く。)となっている者の把握に努め、届出用紙を同封した通知(勧奨状)を送付し、届出の勧奨を行うとともに、勧奨しても届出のない者に対しては、届出するよう催告したうえで、なお未届の者に対しては職権適用を実施する。

(国民年金未加入者数)630千人


・基礎年金番号を活用した適用推進
7億円→7億円

 基礎年金番号を活用して、企業を退職しても国民年金の届出がない者に、届出用紙を同封した通知(勧奨状)を送付し、届出の勧奨を行うとともに、勧奨しても届出のない者に対しては、届出するよう催告したうえで、職権適用を実施する。

(勧奨状送付対象者数)6,415千件→6,527千件)

健保・厚年・・・ 未適用事業所の加入促進と適用の適正化を図る。

・適用促進対象事業所の事蹟管理等
23百万円→52百万円

 法人登記簿等により適用促進対象事業所を把握するほか、適用促進事務を効率的に行うため、加入指導等の事蹟管理等を、パソコンにより効率的に行う。

(適用促進対象事業所数)171千件→156千件


・巡回説明の実施
3億円→3億円

 適用促進対象事業所に対する加入勧奨状の送付後、社会保険労務士が巡回し、適用促進の趣旨及び制度の説明を行う。

(巡回説明事業所数)75千件→80千件


・呼出指導の実施
5百万円【新規】

 社会保険労務士の巡回説明後、適用に至らない事業所に対し社会保険事務所への呼出により加入指導を実施する。

(呼出対象事業所数)40千件


・加入指導の強化等
9億円→11億円

 従来の加入指導に加えて、呼出加入指導後、適用に至らない事業所に対し訪問(重点)加入指導を実施する。

(加入指導事業所数)39千件→86千件

○国民の視点に立った年金相談等の充実

79億円

 来訪相談の混雑解消を図るとともに、ニーズの多様化に応じた相談体制の整備

・年金加入状況の被保険者への通知
21億円【新規】

 厚生年金及び国民年金に加入する全被保険者を対象として、直近1年間の各月の年金加入状況を通知する。厚生年金被保険者については、事業所名及び標準報酬月額を併せて通知する。
 平成17年度においては、国民年金第1号被保険者については自宅に直接送付することとし、厚生年金及び国民年金第3号被保険者については事業主経由で送付する。
 なお、国民年金保険料の納付実績がある者については、納付証明書と併せて通知する。

(対象被保険者数)66,830千件


・個人認証に基づく年金個人情報の提供
17億円【新規】

 公的個人認証サービス等の活用により、本人確認を厳格に行ったうえで、年金個人情報である年金加入状況をいつでもインターネットで回答できる仕組みを構築する。なお、処理時間の大幅な短縮を図るために、365日24時間稼働できる仕組みが必要となることから、新たなデータベースを構築することとし、ハードウェア、ソフトウェアについては、競争入札により調達する。


・電話相談体制の整備
31億円→41億円

 一般業務と電話による年金相談業務を分離し、社会保険事務所の事務処理を効率的かつ効果的に行うとともに利用者に対するサービス向上に資するため、年金電話相談の拠点として「年金電話相談センター」を計画的に設置。

○制度改正の的確な実施

137億円

 法律改正事項について、国民への周知とともに着実な実施を講ずる。

・制度改正に伴う開発経費
137億円【新規】

 年金制度改正等に伴い、システム開発を実施する。

【改正事項】
  • 第3号被保険者期間及び離婚時の厚生年金分割
  • 遺族年金制度の見直し
  • 繰下げ受給の選択制度の導入
  • 国民年金保険料の多段階免除制度の導入
  • 在職老齢年金制度の見直し
  • 基礎年金国庫負担割合の引き上げ 等

○健康づくり事業の推進

499億円

 法律改正事項について、国民への周知とともに着実な実施を講ずる。 健診事業の適切な実施と、医療保険者が共同して保健事業を実施するための健康フロンティア事業。

・中高齢年齢者の疾病予防検査
502億円→496億円

 中高年齢者の健康の保持増進及び健康管理意識の高揚を図るため、政府管掌健康保険被保険者及び被扶養者である配偶者を対象とした疾病予防検査等を実施する。

(対象者数)4,108千人→4,243千人


・健康フロンティア戦略
3億円【新規】

 従来の健康診査等の保健事業にかかる問題として、丸1健康診査の結果が受診者に対する保健事業等につながっていない。丸2地域と職域の連携が十分ではない。丸3疾病の地域特性等を踏まえた取り組みが不十分など、これらの指摘を踏まえ、今後の保健事業の実施にあたり、被用者保険、国保、老人保健法による保健事業実施者たる市町村との連携を強化し、地域特性を踏まえた取り組みを推進するため、保健事業等を共同して実施する。

(対象者数)15,472千人

II.業務の見直し

○社会保険オンラインシステムの抜本的見直し

66億円

 システム刷新可能性調査の調査結果を踏まえた改善措置を講じる。
 着手可能なものからできる限り前倒し。

・業務・システム最適化計画を策定
6億円【新規】

 レガシー(旧式)システム見直しのための厚生労働省行動計画(アクション・プログラム)に基づき、平成17年度末までのできる限り早期に最適化計画を策定することとされている。最適化計画は、「業務・システム最適化計画策定指針」に沿って策定作業を行うこととしていることから、業務・システムの現行体系を整理し、業務環境分析や主要課題の抽出等を行い、将来体系への移行計画を策定する。


・端末設備のオープン化及び調達方式の見直し
60億円【新規】

 平成19年度に社会保険事務所に設置している端末設備を専用機器から汎用機器へ移行すること(オープン化)としていることから、平成17年度においては、調達機器に求められるシステム要件及び現行システムとの整合性確保等に係る検討を行い、調達機器の仕様書を作成する。
 なお、端末設備をオープン化するためには、端末設備にかかるソフトウェアのシステム契約解除補償金の支払いが必要であり、平成17年度から平成19年度までの3ヶ年で分割して支払う。

○年金広報

20億円

 制度及び手続きが正確かつ確実に被保険者等に行きわたる効率的・効果的な広報とする。

・効率的・効果的な広報の実施
22億円→16億円

 年金広報については、年金週間におけるテレビCMを廃止するなど事業内容の見直しを行うとともに、活字媒体による広報を中心とした年金制度及び制度改正内容の周知・広報を行うことを基本とし、効率的・効果的な広報を実施する予定。


・学校における年金教育の推進
5億円→4億円

 学校における年金教育については、年金教育用のための教育素材の見直しを行うなど事業の効率化を図る一方、当該事業は、公的年金制度の世代間扶養の理念を理解してもらうために重要な事業であり、中学・高校での年金セミナーの実施推進を図る。

(対象学校数)17千校→17千校

III.経費の節減

○年金福祉施設、委託費の整理合理化

17億円

 今後、年金福祉施設の整備には新たに年金保険料財源を投入しないとともに、5年を目処に整理合理化を着実に進める。

・年金福祉施設に係る整備費及び委託費の見直し
153億円→0

 「年金福祉施設等の見直しについて(合意)」(平成16年3月10日与党年金制度改革協議会)等を踏まえ、年金の福祉施設に係る整備費及び委託費については、新たに保険料財源を投入しないこととした。


・年金福祉施設の整理合理化の円滑な実施
17億円【新規】

 年金福祉施設の売却を効率的に実施するため、独立行政法人へ年金福祉施設を出資する際に必要となる経費。(境界確定、不動産鑑定評価、解体費用 等) <17年度限りの経費>

○事業の効率化等

 事務・事業について不断の見直しを行い、事業効率を高めるとともに事務コストの低減を図る。

・適用関係届書パンチ委託経費
19億円→17億円

 事業所から社会保険事務所に「紙」で提出された届書を磁気媒体でオンラインシステムに記録するため、届書のパンチ委託処理を外注し、入力業務の合理化を図る。 

(届書処理件数)55百万件→68百万件


・事務局事務センターへの集約
14億円→14億円

 各種通知書等の作成、発送業務、届書等の大量な入出力業務について、事務処理を効率的効果的に行うため、都道府県単位に共同事務処理を行う。


・住基ネットワークの活用による現況届の省略
3億円【新規】

 年金受給者の生存状況の確認について、現況届(はがき形式)の提出による確認から、住民基本台帳ネットワークへの生存状況の照会による確認などに変更することにより、郵便費用の削減や事務処理の効率化を図ることとしており、平成18年度中の実施を予定しているところ。 平成17年度においては、年金受給者に係る住民票コードを突合・収録する必要があり、その手数料に係る経費の要求を行う。

(年金受給者数) 2,500万人


・事務管理経費の見直し縮減
26億円→13億円

 職員宿舎の建替え、公用車の更新等の経費については、極力抑制する。

  ・職員宿舎建替え経費の減
▲893百万円(893百万円→0)


IV.その他

○年金資金運用基金に係る繰上償還金等

4兆7,566億円

 17年度のグリーンピア事業及び年金住宅融資事業の廃止に伴い、財投借入金を繰上償還する。

・グリーンピア業務・住宅融資業務の廃止
4兆6,999億円

 大規模年金保養基地(グリーンピア)業務及び年金住宅融資業務は、特殊法人等整理合理化計画(平成13年閣議決定)及び先の第159回通常国会で成立した年金積立金管理運用独立行政法人法(平成16年法律第105号)により、平成17年度までに廃止することとされた。
 これを受けて、平成17年度までにグリーンピアの地方公共団体等への譲渡及び新規貸付の停止等するとともに、グリーンピア業務及び住宅融資業務に係る財政融資資金からの借入金について、年金財政からの出資金等を原資として、平成17年度に一括して繰上償還を行うものである。
 なお、年金積立金管理運用独立行政法人法附則第2条においては、当該借入金を年金資金運用基金の解散の時(平成18年4月1日)までに償還すること、また、政府は償還に要する資金として出資及び交付金の交付を行うことが定められている。


・交付金、出資金
567億円

 貸付利子補給金、施設借入金償還金 等


 以上の他、「社会保険庁の在り方に関する有識者会議」等の議論を踏まえ、必要な措置を講ずる。
 特例措置が講じられている厚生年金等の事務費財源の取扱いについては、予算編成過程において検討する。

 



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