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各協定共通のQ&A

Q1  協定により両国社会保険制度への二重加入が防止されるとのことですが、日本の制度か相手国の制度か、加入する制度を自由に選べるのですか。
A1  協定の二重加入防止の考え方は、どちらの国の制度に加入するかを事業所や本人が自由に選択できるというものではありません。
 日本の事業所から相手国の事業所に一時的(原則5年以内)に派遣される人は、引き続き日本の制度に加入して相手国制度への加入が免除されます。一方、長期的に派遣される人や相手国の事業所に現地採用された人は相手国の制度に加入することになります。

Q2  一時派遣の基準である「5年」とはどのように計算するのですか。
A2  一時派遣とは、原則として「派遣期間が5年以内と見込まれること」とされています。この「5年」という期間を計算する際には、日を単位として計算します。例えば、2005年10月15日に派遣された人の場合、2010年10月14日で5年が経過したことになります。
 ただし、日独協定における計算方法は他の協定と異なり、暦のうえでの月を単位として期間を計算しますので注意が必要です。(詳細は「日独社会保障協定に関するQ&A」A3をご確認ください。)

Q3  相手国への派遣期間が5年を超えると見込まれていた長期派遣者が、予定より早く帰国したために派遣期間が5年を超えなかった場合、一時派遣者として相手国制度への加入は免除されますか。
A3  一時派遣とは、相手国への派遣期間が当初から5年以内と見込まれていることを言います。したがって、相手国への派遣期間が5年を超えると見込まれていた長期派遣者については、派遣期間が結果として5年を超えなかったとしても一時派遣者として取り扱われることはなく、相手国制度への加入は免除されません(派遣元国制度への加入は免除)。

Q4  厚生年金保険に加入している人が相手国に派遣されて、協定により厚生年金保険の加入者でなくなった場合であっても、引き続き厚生年金保険制度にも加入し続けることはできますか。
A4  協定の規定により相手国制度に加入することになった場合、厚生年金保険に加入し続けることはできません。
 ただし、日英協定には他の協定と異なり特例任意加入制度があるため、厚生年金保険に任意加入することができます。(この場合、イギリスの制度と日本の厚生年金保険制度に二重加入することになります。)

Q5  日本の事業所に雇用されている外国籍の人が相手国に一時派遣される場合であっても、日本人と同様に取り扱われるのですか。
A5  協定の一時派遣の考え方は、国籍によって取扱いが変わることはありません。したがって、その人の国籍に関わらず、5年以内の見込みで相手国に派遣される人は、一時派遣者として取り扱われます。

Q6  自営業者も相手国制度への加入が免除されるとのことですが、具体的にどのようなケースのときに免除になるのですか。
A6  日本の自営業者が相手国で一時的に自営活動を行う場合は、一時派遣者として取り扱われ、相手国制度への加入が免除されます。例えば、日本で会計事務所を開業している自営業者が、一時的に相手国で会計事務所を開業して自営活動を行う場合、一時派遣者として取り扱われ、相手国制度への加入が免除されます。
 フランスとの社会保障協定においては、自営業者についての条文は設けられていません。ただし、個別の申請に基づいて、フランスの実施機関との協議により、フランスの社会保障制度への加入の免除が認められる場合があります。

Q7  日本人が海外に在住する場合は、国民年金に任意加入できるとのことですが、どのように手続きをすればよいのですか。
A7  海外に在住する日本国籍を有する20才から65才までの人は、国民年金に任意加入することができます。国民年金の任意加入の手続きについては、日本国内に親族などが住んでいる場合は、その人に協力者になってもらい、協力者を通じて、最後に在住していた市区町村の窓口で行います。日本国内に協力者がいない場合は、下記の窓口で本人が手続きを行います。
1. これから海外に転居される方は、お住まいの市区役所、町村役場が窓口です。
2. 現在、海外に居住されている方は、日本国内における最後の住所地を管轄する社会保険事務所が窓口です。
3. 本人が日本国内に住所を有したことがないときは、千代田社会保険事務所が窓口です。

Q8  国内に住所を残したまま(住民票をそのままにして)海外に転居して、相手国制度に加入義務が生じた場合、どのような取扱いになるのですか。
A8  海外に転居した場合であっても、国内に住民票の登録がある人には国民年金への加入義務があるので、引き続き国民年金に加入義務が生じます。この場合、協定の二重加入防止の考え方に基づいて、相手国制度と国民年金のいずれか一方の制度への加入が免除されます。
 例えば、日本の自営業者が相手国で一時的に自営活動を行う場合は相手国制度への加入が免除され、相手国で現地採用されて就労する場合は国民年金への加入が免除されます。

Q9  海外に在住する日本人は、国民年金に任意加入しないと、将来日本の老齢年金を受けられなくなってしまうのですか。
A9  日本の年金制度から将来老齢年金を受けるためには原則25年以上の年金加入期間が必要ですが、日本国籍を有する人が20才から60才までの間に海外に在住した期間は、「合算対象期間」として年金加入期間と同じ取扱いを受けるので、年金加入期間と合算対象期間をあわせて25年以上あれば、将来老齢年金を受けることができます。
 また、社会保障協定の年金加入期間の通算の考え方に基づき、協定相手国の年金加入期間も、日本の年金加入期間とみなして取り扱われることができます。(日英・日韓協定を除く)
 ただし、年金額は、実際の年金加入期間や納めた保険料に応じて計算されますので、合算対象期間は年金額の計算の対象にはなりません。

Q10  日本と協定相手国の年金加入期間を通算しても25年未満ですが、別の協定相手国の年金加入期間も通算すると25年以上になる場合、日本の年金を受給することはできますか。(日英・日韓協定を除く)
A10  協定とは二国間で締結されるものなので、別の協定相手国の年金加入期間を通算することはできません。したがって、日本と一つの協定相手国の年金加入期間を通算して25年以上にならないと、日本の年金を受給することはできません。
 ただし、日本国籍を有する人が20才から60才までの間に海外に在住した期間は、「合算対象期間」として年金加入期間と同じ取扱いを受けるので、海外在住期間もすでに考慮されていることが一般的です。

Q11  協定発効以前は、外国に派遣する社員にかかる社会保険料を事業所が全額負担していました。このような場合、相手国から受給できることになった年金は、社員本人でなく社会保険料を負担した事業所が受けることはできますか。
A11  年金を受給する権利は、あくまでも本人に帰属するものです。したがって、実際に社会保険料を負担したのが社員本人か事業所かに関わらず、事業所が年金を受けることはできません。

Q12  2回目の一時派遣が開始される場合、1回目の一時派遣終了からどの位の期間が経過すれば、2回目の一時派遣に基づく相手国制度の適用が免除されますか。
A12  1年インターバルルールの規定のある協定(日仏・日蘭協定(被用者の一時派遣に関する場合に限る))以外については、1回目と2回目の一時派遣の間に期間の長さは定められていません。
 しかし、1回目の一時派遣の終了後の日本への帰国が、単に新たな5年の相手国制度の適用免除を受けることが目的ではないことが必要です。
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